Phantasy Star Online 2 ―― 酒井智史が語る『アイテム課金』の実情
2012/04/03(火) 00:00

 ファンタシースターシリーズといえば、オンラインゲームの代名詞。 このオンラインゲームと切っても切れないのが『課金』という概念。 毎月規定の金額を支払う『月額課金 (PSO)』や、 リアルマネーを支払いアイテムなど購入する『アイテム課金 (PSP2i)』のほか、 これら双方を掛け合わせた『ハイブリッド課金 (PSU)』などといった ビジネスモデルがポピュラー。最新作の『Phantasy Star Online 2 (PSO2)』は、 これらモデルのうち『アイテム課金』を採択。

 ソーシャルゲームという黄金郷の成功例もあってか 『アイテム課金』といえば堅実に儲かる安全牌といった印象が根強いところ。 しかし、酒井智史プロデューサーのコメントを窺う限り、 必ずしも『アイテム課金』が利益を生むとは限らないのだとか。 基本料金無料による負担は決して少なからぬようでして、 ぶっちゃけ『アイテムを買っていただけると助かります』といった 切実なコメントまで寄せています。



※ 2011年4月9日公開の『PSP2i 開発者インタビュー』より
※ 開発陣からのコメントを、すべて原文まま引用
※ インタビューの原文は、記事末端の『関連リンク』を参照





とんとんか、
ちょっと赤字くらいですね。



まあ、無料アイテムのダウンロード数はすごいんですけどね。
有料と比べると、文字どおり桁が一つ違うんですよ。

インターネットマルチモード
基本的に無料で提供しているものなので、
サーバーの運営コストはセガが負担しています。

そこを有料ダウンロードアイテムで
まかなえればと思ったんですが、正直言って厳しいレベルでした。







やはりミッションを楽しんでいただくゲームなので、
ミッションの販売はしないというポリシーでやっています。



『4人で進む進化したRPG』って言っておいて、
ミッションを買わないと一緒に遊べないとか、
それはちょっとないなと。

PlayStation Storeでダウンロードできる
ミッションコードの配信はありますけど、それは無料です。
ただ、無料のものが多いほど、
負担になっているのは事実なんですが……。



やはりミッションが一番手間がかかるところなので。
ダウンロードコラボアイテムを、
その分たくさん買っていただければと。



ミッションコードをダウンロードしに来たついでにでも、
ポチっと押してもらえれば、
運営がより長く続けられるようになると思います (笑)



集計方法 ・・・ 生涯PSO 読者アンケート 第4弾

集計期間 ・・・ 2011/09/25 00:00 〜 2011/10/01 23:59

集計人数 ・・・ 209名




















姉妹作の料金体系 クライアント
(ソフト本体)
月額課金 従量課金
(日割り券)
アイテム課金
PSO
(DC)
6,800円 400円 × ×
PSOBB Episode 4
(PC)
3,000円 1,050円 105円
(約48時間)
×
PSU
(PC/PS2/Xbox 360)
7,140円 1,050円 × ×
PSU イルミナスの野望
(PC/PS2)
5,040円 1,050円
(無料あり)
×
PSU イルミナスの野望
(Xbox 360)
1,600 MSP 1,050円 × ×
PSP
(PSP)
5,040円 × × ×
PSZ
(NDS)
5,040円 × × ×
PSP2 / PSP2i
(PSP)
5,040円 × ×
PSEH
(モバイル)
× × ×
PSEP
(PC)
× × ×
PSO2
(PC/Vita/iOS/Andriod)
× × ×



 この『アイテム課金』という ビジネスモデルを受け入れ難いとする声も少なからぬところで、 生涯PSOが独自に集計したアンケートの結果によると 『68.88% (144/209)』もの回答者が『アイテム課金なし』という ビジネスモデルを希望するほど。

 しかし、参考資料として掲載させていただいた『姉妹作の料金体系 (上記参照)』を 見れば一目瞭然のとおり、ファンタシースターシリーズのビジネスモデルは 時代に即して常々変化。昨今のトレンドからも『アイテム課金』を採択するという道は、 避けては通れぬブーストロード。ひとまず『クローズドβテスト』において、 価格に見合ったコンテンツが売られているか否か、 しっかり自身の眼で見定めたいところ。肯定にせよ、批判にせよ、 あなたの声を届けるのは、それからでも遅く無いのでは…? (’-’+